電話対応とカレー

  
  今日、新しい職場に来て初めて電話をとった。
私がとる電話のほとんどは、読者からのもので、
感想から情報提供から記事への批判までそれはまぁ様々な電話がかかってくる。
記事の批判をしていたかと思いきや、突然  私への説教が始まり
「電話の感じだとあなたも若そうですけどね、
 最近の若者はポリシーがないんですよ。
 あなたたちが  しっかりしなきゃ。」
なんて言われ、
「ええ。」
と返事をしながら、
この人は今、どんな場所でどんな姿でこの電話をしているのだろうかとか、
友達はいるのだろうかとか、結婚しているのだろうかとか、
色々なことに想いを馳せてしまった。
私の横に座っていた先輩がたった一言、
「ヒマなのよ。」
と、言った。


  作家からのファックスが届くこともある。
まぁあの作家さん、こんなに字がきれいなのね、なんて思いながら、
担当の編集者にファックスを渡す。


  そろそろ昼休みだなと思っていたら、
ベテランの編集者がふらふらとやってきて
「昼食行くか」
と誘ってくださり、会社から少し離れた場所まで歩いてカレーを食べた。
ナンがふかふかで、カレーの辛さもちょうどよく、大変美味しかった。
  平日は社員食堂でお昼を食べている。
メニューが少ない代わりにびっくりするくらい安いのだ。


  編集部には様々な雑誌が置いてあって、
自社のものに限らず、幅広いジャンルで取り揃えてある。
新聞もまた同様で、六紙に加えてスポーツ紙など、各種揃っている。
編集部に運ばれてきたそれらの雑誌や新聞を管理するのが私の仕事で、
古くなった雑誌と最新の雑誌とを取り替えつつ、気になるものを読んでしまう。
普段外ではなかなか手に取らないような『フライデー』やら『ブブカ』なども読み、
最近売れているアイドルの写真などを見ている。
ちなみに今並んでいる雑誌の表紙はAKBだらけで、
中でもソロデビューした板野友美さんが特に多い。
今朝の新聞には瑛太の父について衝撃的な記事もあり、つい読みふけってしまった。


  あいている時間は、刷り上がってきたばかり発売前の記事を読んだり、
発売されたばかりの最新号に目を通したりしている。


  届いたばかりの夕刊を閲覧所に並べていたら、記者の人が話しかけてくれた。
「土、日が休みじゃなくていいの?」
と、聞かれた。
私には土、日休みの知り合いが少ないから、
今まではずっと土、日休みだったけれど何も特別なことはなかった。
だから、そんなに苦ではない。
しかもずっと私は平日休みに憧れていた。
平日の昼間に休むことほど贅沢なことはないと思っていたのだ。
だから今の所は、土、日休みではないことに不満はないのだ。