芝居

  久しぶりにお芝居を観た。
森山未來片桐はいり出演の「タンゴ」というお芝居だ。

 
  芝居を見に行くという行為が好きだ。
よく「芝居は生もの」なんて言うけれど、
今まさに自分の目の前で作品が作られているという臨場感が、いい。
それと、
私は自分が好きな俳優が出ている芝居しか見に行かないのだけど、
いつもテレビや映画で見ながら演技に感心していた俳優が、
自分の目の前で今まさに演じているのだと思うと、わくわくする。
その感覚が、好きだ。


  森山未來も、今まで特に好きというわけではなかったのだけど、
百万円と苦虫女」で不器用な青年の役を好演していた彼に好感を持ち、
そんな折りにちょうど彼が出演する芝居の情報を得て、チケットを取った。


  今まで見た中で一番良かったのは、草なぎ剛主演の「瞼の母」。
大竹しのぶも出ていて、あれは素晴らしかった。
草なぎ氏の公園での一件の直前くらいに見に行った。
「俺、やだよ。」
という草なぎ氏のセリフの言い方が、印象的だった。
他にも見たのは堤真一深津絵里が出ていた「カメレオンズ・リップ」に、
宮沢りえ堤真一の「人形の家」。
どれも、有名な俳優が出ているものばかりだ。


  あとはジャッキーが出ているものを見に行く。


  仕事場には着ていけないような服を着て、
1人で、芝居を見に行く。
それだけで、なんだかもう、とても楽しかった。
来週末は映画でも見に行こうか。
映画館や芝居の劇場が素晴らしいのは、
それだけに没頭できる空間だからだ。
そこに入っているその瞬間は、皆が同じことに集中して、
誰も邪魔をしない。
そこを出た後もまだ余韻が残っていて、少し特別な気分になりながら家路につく。
コンサートもまた同様だ。
これからも、たまにこういうことを しようと思った。