中学時代の友達


  中学時代の友人が町田でお酒を呑んでいると言うので、
仕事帰りに町田へ行った。
新宿で大江戸線から小田急線に乗り換える。
会社から町田まで一時間半近くかかった。
夏休みに入る前の日だったから安心して遠くまでお酒を呑みに行けたのと、
こうでもしないと友達がいなくなる気がして、
私は会社の人との飲み会を断り、町田を選んだ。


  そこで会った友人二人は中学のバスケ部での友人だ。
中学も高校も顔ぶれは一緒だったから、
中学時代の友人と言うよりも、あの学校の友人という方が私にはしっくりくる。
大学進学と同時に私はあの学校を離れ、
あの学校の友人ともあまり連絡を取らなくなった。
もともと私はまめな性格ではないし、
割と一人でも平気な性質なので、
友達とは疎遠になる一方だった。


  彼女らとは卒業以来何度か会っていたが、
それも数えきれるほどだった。
お酒を呑みながら、私の近況を聞かれる。
友人二人はまだ学生で、私だけが、今年の春から会社員になった。
私、多分会社員ていうものそのものが向いていないと私が言うと、
あぁそうかもね、と二人は納得していた。
営業は辛いのではないかと聞かれ、
でも会社を離れて一人になれるからいいと私が答えると、
あぁ確かにアヤはそう言う方が向いているかもと納得する。
私のことをよく理解してくれていたんだな、と今更ながら驚いた。
中学時代は誰しもがある意味  無防備で、
自分が意図しない所ではからずも自分の本質を見せている。
私よりもはるかに私のことを理解している部分が二人にはあった。
それはやはり、辛い練習の中でお互いを見てきたからだろう。
大学生になってからの友達とはまた違う安心感を、二人に感じた。


  今日載せた写真は高校三年生の時に撮ったものだ。
友人二人に会って、あの学校でのことを少し思い返した。
写真に写っている髪の毛の短い女の子は、
ヴィヴィアンウエストウッドが大好きで、
ヴィヴィアンの鞄で通学していた。
この写真にもちらりと、彼女のそのピンクの鞄が写っている。
MEGUMIに似ている美人で、今は私の幼なじみと同棲しているらしい。
幼稚園以来の幼なじみが私の高校時代の友人と同棲しているだなんて、
何だかこそばゆい。