好きな人が、できました。

「好きな人が、できました。」
とは宮崎駿の『耳をすませば』のキャッチコピーで、糸井重里によるものだ。
耳をすませば』を見たことはないけど、このコピーが好きで、
たまに、頭に浮かぶ。
好きな人が、できました。
なんだか、いい。


  幼い頃から何気なく聞いていたキャッチコピーで、
今でも記憶に残っているものは、
全部  糸井重里によるものだった。
使い慣れた言葉、
親しみやすい、単純な言葉、
それだけをつなぎ合わせて、人の心にこんなにも残り続けるものを
生み出せるなんて、羨ましいなぁと思った。
私にも、そんな才能があればいい。


  他には、車のCMの「遊んで、眠れ」など。
ウィキペディア糸井重里のコピー一覧が出ている。


  某企業のコピーライター職に応募したことがある。
就職活動中、私が本気で手に入れたいと思ったのは、あの募集だけだったかもしれない。
運良く面接と筆記試験までこぎ着けたが、落ちた。
一般教養がだめだったのかもしれないし、
試験会場で私が書いたコピーがだめだったのかもしれない。


  三月頃に募集していたものだった。
実は今年の三月、私はもう就職が決まっていたにも関わらず、
もう一度、その会社で募集が出ていないか確認した。
今年はコピーライターの募集は出ていなかった。
私が応募した年も、募集はたったの1人だった。
そうそう募集するものではないのだろう。


  目の前にあるチャンスを自分のものにするかしないかは、
やはり日頃の準備が全てなのだと思う。
いつもそこに向かって自分が行動をしていたら、
思いがけず転がってきたチャンスに対しても全力を出せる。


  もしも今、私の目の前にチャンスが転がってきても、
私は満足に行動できないだろう。
コピーライターというわけではなく、
言葉に携わる仕事全般に興味があるのだ。
自分で言葉を生み出す仕事。
それは何だろうと、今でも考える。
もしもそれで食べていけるようになったら、
それはとても幸せなことだなぁと思う。